井戸の種類について | 浅井戸と深井戸の違い
投稿日:2020.04.11
一般のご家庭で使われているお水、おうちの蛇口から出てくるお水には大きく分けて二種類あります。
上水道と井戸水です。
現在でも井戸水を使用している地域や上水道と井戸水を併用しているご家庭も多く
弊社でも井戸ポンプの修理依頼や交換依頼ををいただく事が多々あります。
西日本豪雨災害で上水道が長期間断水になった地域などもあり、新たに井戸水のご利用を始められた方もたくさんいらっしゃいます。
今回は家庭用の井戸の種類や違いについて紹介したいと思います。
浅井戸・深井戸の違いとは
浅井戸、深井戸というと地下の浅いところの水をくみ上げているのが浅井戸、深いところの水をくみ上げているのが深井戸と思われている方も多いと思います。
実際の定義は少し違います。
まずはこの違いについて簡単にご説明します。
浅井戸というのは、昔からよく使われている井戸で8メートル程度の深さまでのものを指します。
硬い岩盤の上の地下水を利用するので周りの環境にで水質や水の量が変化しやすく、
現在では飲料水以外の生活用水や田畑の水やりなどに利用されることが多いようです。
浅井戸を掘るのは硬い岩盤を掘削しないので工事費用は比較的安く抑えられ、手軽に掘れるため家庭用ではこの浅井戸を利用することが多いようです。
これに対して深井戸は深い所の地下水を利用するという意味ではなく、固い岩盤の下の地下水を利用するものです。
岩盤の下の地下水を利用することで、周囲の影響を受けにくく安定した水量と水質が得られ、
一年中水温が一定で夏冷たく冬温かく感じられます。
地下水の種類
地下水の種類は大きく分けて2種類あります、それが不圧地下水と被圧地下水です。
不圧地下水は、地表に近い部分の地下水で水を通しにくい岩盤の上に存在し、
浅井戸で使用されるのがこちらの地下水です。
雨量や周囲の環境に左右されやすく、井戸が枯れたり水質が変わってしまうこともあります。
被圧地下水とは、上下が水を通しにくい地層に挟まれている地下水で、深井戸で使用可能です。
長い時間をかけ濾過されながら溜まっていくため水質がきれいで水量が安定しています。
深井戸と浅井戸のメリット・デメリット
浅井戸のメリットは工事費用が比較的安価で、掘削工事も短時間で済むため手軽に掘ることができます。
デメリットは、周囲の環境に水量も水質も左右される点です。
深井戸のメリットは、豊富な水源から安定した水量と水質を得ることができる点です。
デメリットは、場合によっては50mほどの掘削工事が必要であったり、固い岩盤を掘るため
工事費用が高額になりやすい傾向がある点です。
どちらが使えるかは調査をしないとわかりませんので、検討する際には専門業者への相談が必要です。
定期の水質検査
井戸水を飲用として使用する場合定期的に水質検査を行うようにさだめられ
厚生労働省から各都道府県にて管理をするよう決められています。
広島県がHPなどで提示しているものが以下の通りです。
・ 毎日の検査 : 色・濁り・臭い・味に異常がないか確認しましょう。
・ 1年以内ごとに1回の検査 : 水質基準項目のうち,次の11項目について,1年に1回以上,定期的に水質検査をしましょう。
1)一般細菌,2)大腸菌,3)亜硝酸態窒素,4)硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素,
5)塩化物イオン,6)有機物,7)pH値,8)味,9)臭気,10)色度,11)濁度
なお,広島県内では過去に,地質由来と考えられるヒ素・フッ素・鉄・マンガンなどが水質基準値を超えて検出される事例が散見されています。
過去にこうした項目を検査されていない場合は,早期に検査をしましょう。
地下水を使用する場合その環境などの影響を受けることで水質などに変化が生じる事がある為
わずかな異変でもおかしいと感じる事があったら確認・検査を徹底して
安心安全な使用を心掛けましょう。
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