介護とトイレ
ネクストプラン代表の八田です。
実は私、2022年1月19日の早朝に急性心筋梗塞になり救急搬送されました。
そのままカテーテル手術をしていただき事なきを得たのですが、その日から約二週間の入院生活を送りました。
手術後の五日間はICU(集中治療室)で六日目から一般病棟に移りました。
初めての入院で様々な経験をしましたが、一番大変だったのがトイレでした。
トイレの修理やリフォームを仕事にしていますが、入院して初めて介護におけるトイレの大変さを痛感しました。
改めて介護におけるトイレが介護する人にとっても、介護される人にとっても大変だと思ったのかを書きたいと思います。
介護におけるトイレ問題
まず手術前に尿道カテーテルを挿入しました。
手術後も二日間、この尿道カテーテルを挿入したままベッドで過ごしました。
入院初日はベッド上で体を起こすこともできませんでした。
寝返りして体の向きを変える際も必ず看護士さんを呼んで介助してもらうようにと言われていました。
二日目にはベッド上で体を起こすことができるようになりましたが、まだベッドから降りることはできませんでした。
この二日間のトイレは尿については便意を感じることもなくカテーテルで自然に体外に排出されていました。
大便については初日はベッドで体を起こすこともできませんので、便意を感じたら看護士さんを呼んで寝たまま使える簡易トイレのようなものでするようにとのことでした。
二日目は起き上がることはできますが、ベッドから降りることはできませんのでやはり看護士さんを呼んで、ベッド上で簡易トイレのようなものを使ってするようにとのことでした。
でも実際こうなってみるといくら病気とはいえやはり躊躇してしまいます。
ICUには他の患者さんもいます。
大便をする際の匂いや音、また看護士さんに後の処理をお願いすることなどいろいろなことが気になります。
結局私は最初の二日間は大便をせずに過ごしました。
あまり便意も感じなかったのですが、もし便意を感じていてもギリギリまで我慢していたと思います。
入院三日目になりやっとベッドから降りられるようになりました。
尿道カテーテルも外しました。
トイレはベッド横に置かれたポータブルトイレを使うことになりました。
しかし、やはりポータブルトイレも周りに他の方がいることや、後処理を看護士さんにお願いしないといけないことなどから使うのを躊躇してしまい、結局三日目も大便をすることはありませんでした。
入院四日目にICUの個室が空いたのでそちらに移ることになりました。
やはりトイレは個室内においたポータブルトイレを使うことに。
流石に四日目ともなると便意も感じ始めたのでここで初めてポータブルトイレを使いました。
個室なので周りの人は気にならないのですが、やはり後処理を看護士さんにお願いしなければなりません。
しかも術後で便意を感じて用を足しても水のようなものしか出ず、1日に何度もポータブルトイレを使いました。
その度に看護士さんを呼んで後片付けをお願いするのはとても気が引けました。
入院五日目からようやく病室を出てトイレに行く許可がおりました。
点滴をつけたままトイレに移動するのですが、トイレに行くたびに看護士さんを呼んでトイレまで一緒に行ってもらい用をたす間トイレの外で待ってもらって一緒に病室に帰る感じです。
毎回看護士さんを呼ぶのは気が引けましたが、ポータブルトイレを使うことに比べると水分と気持ちが楽になりました。
入院六日目からようやく一般病棟に移り一人でトイレに行けるようになりました。
入院してからトイレのことが一番苦痛でしたのでこの時は本当に嬉しかったです。
自分一人で自由にトイレに行って用を足せる、健康な時はごく当たり前のこんなことがこれほど嬉しいとは思いませんでした。
逆に言えばご高齢の方や病気の方などで介護が必要な方にとって、トイレが自由に使えず介助が必要なことが大変な負担になっているのだと実感しました。
これは介護される方だけの問題ではなく、介護される方の負担も想像以上に大きく大変な問題だと思います。
私は約二週間の入院生活を終え無事に退院させていただきましたが、今回の入院生活での経験からこれからは介護に関するトイレの問題などについても考え、弊社でもその手助けができるようにしていきたいと思います。