世界のトイレ事情 | トイレの本を読みました
最近ちょっと面白い本を読みました
ジャック・シム著
ミスタートイレと呼ばれ、2001年にはWTO(World Toilet Organization=世界トイレ機関)を立ち上げ、2013年には国連の全会一致で世界トイレの日(11月19日)を制定するに至った著者が世界のトイレ事情などを紹介しつつ、ユーモアを交えてトイレの大切さなどを世界に呼びかけています。
日本では水洗トイレの普及率が90%を超えていて(総務省統計局資料より)、きれいで快適なトイレが普通になっていますが、世界を見渡すとまだまだトイレの普及していない地域がたくさんあります。
この本の中にも書かれていますが(P83)日本のトイレ事情は世界一です。
綺麗で快適なトイレが当たり前になっているからこそ見落としがちなトイレについての様々なことが学べます。
今日はこの本についてちょっとご紹介したいと思います。
数字で知るトイレ事情
この本の巻頭にToilet Data Bookというものが掲載されています。
まずは私たちの生活に関するトイレの雑学です。
私たちとトイレ
- 平均すると人は1年間にトイレに2,500回行く。
- 総合すると人生のうち3年間はトイレにいる。
- 水洗トイレは1回につき約5リットルの水を流す。4人家族だと1年で約34,000リットルの水をトイレで消費する。
などなど・・・
これだけ多くの回数、多くの時間をトイレで過ごしているなんて驚きです。
せっかくなら快適なトイレで過ごしたいものです。
次は世界に見るトイレと病気や貧困に関する雑学です。
トイレと病気、貧困
- 世界の54%、約42億人が安全で整備されたトイレ・公衆衛生環境に置かれていない。
- 汚染水が改善されれば、入院患者が半減する。発展途上国での病院のベッドの50%は汚染水を原因とした病に倒れた人によって埋まっている。
- 飲料水、トイレ、公衆衛生の問題を解決すれば、世界の病気の10%を減らすことができる。
- 今現在、世界のうちの10億人が屋外排泄している。
いかにトイレやそれにまつわる公衆衛生が大切なのかがわかりますね。
次に世界の女性の生活とトイレや公衆衛生についてです。
女の子たちとトイレ
- 公衆衛生は12億5,000万人の女性の暮らしをより安全で健康なものに改善する。
- 毎日1,400人以上の母親が下痢が原因で子供を亡くしている。この下痢は安全で清潔なトイレと水がないために引き起こされている。
などなど・・・
安全で清潔なトイレは男性は勿論、より女性の生活環境の改善に役立つんですね。
次は学校とトイレについてです。
学校とトイレ
- 最貧国、低所得国では45%の学校しか十分なトイレ施設を備えていない。
- バングラデシュでの学校における公衆衛生プログラムは女子学生の入学数を11%アップさせる手助けになった。
- ケニアの学校での、水・トイレ公衆衛生を向上させる総括プログラムは、下痢による病気を半分に減らした。
日本にいると想像もできませんが、世界にはトイレのない学校がまだまだたくさんあるようです。
子供達の健康のためにもトイレや公衆衛生はとても重要です。
いかがですか?
まだまだこの本の巻頭部分のさわりだけのご紹介ですが、日本にいると思いもよらないような世界のトイレ事情などに驚きます。
私たちの住む日本のトイレ事情は世界一だと言われています。
高機能で快適なトイレは人々の暮らしをより良いものにしてくれます。
私たちもそんな快適なトイレ生活の一助になれるようにこれからも頑張っていきたいと思います。