トイレの臭い | トイレがカビ臭い、汚水臭い
前回はトイレの臭いの中でも一番お困りの方が多いアンモニア臭について書きました。
今回はトイレのカビ臭と汚水臭について書きたいと思います。
トイレがカビ臭い
トイレの中がいつもジメジメしていてなんだかカビ臭い。
こんなお悩みをお持ちの方もいるかと思います。
実際、トイレの湿気やそこからくるカビはどんなところに多く発生するのでしょうか?
トイレの湿気やカビの原因
これらが一番多いのは圧倒的にトイレタンクの裏側です。
上の図の赤い楕円の部分です。
通常便器を設置するときはトイレを広く使うためになるべくタンクを壁近くになるように設置します。
この壁とタンクの隙間に湿気による結露がつき、放置しておくとカビが発生します。
以前のトイレタンクは結露防止の作りになっているタイプと、そうでないタイプの二種類があります。
結露防止タイプは陶器のタンクの内側に発泡スチロールが貼り付けてあります。
結露防止タイプでないタンクは陶器のタンクのみです。
結露防止の作りになっていないタイプのタンクはもちろん結露がつきやすくなっています。
ですが、結露防止タイプのタンクも経年劣化によってその機能が低下すると結露がつくようになってしまいます。
結露防止タイプのタンクなのに結露がつく場合
タンク内側に発泡スチロールが貼り付けてあるタイプのトイレタンクは、経年劣化するとこの発泡スチロールが陶器から剥がれて隙間ができるようになります。
隙間ができるとここに水が溜まり結露の原因になるだけでなく、タンク外への水漏れを起こしたりもします。
上の画像のような感じです。赤丸で囲んだところが経年劣化して陶器タンクから剥がれて隙間のできた発泡スチロールです。
このような状態になるとタンク裏の壁に結露がつき、カビが発生しトイレのカビ臭さの原因となりますので、早めに修理をすることが一番のカビ臭の防止になると思います。
ちなみに最近のトイレのタンクは結露防止の発泡スチロールは貼り付けられていません。
陶器のタンクと別物のプラスチック製のタンクの二重構造になっていて、陶器タンク内にプラスチック製タンクを入れて組むようになっています。
トイレが汚水臭い
これはどちらかというとレアケースです。
基本的に水洗トイレは汚水や下水の臭いが上がってこないような作りになっています。
上脳の赤丸で囲んだところが「封水」とって、常にここにお水が溜まっているので、排水管からの匂いは上がってこない造りになっています。
なので、普通はトイレで汚水の匂いがすることはありません。
トイレが汚水臭い原因
ではトイレで汚水の匂いがするのはどんなときでしょうか?
- 排水管と便器のつなぎ目に隙間ができている。
- 封水がなくなっている
1ですが、床下排水(床下で縦に排水管が立ち上がっていて、トイレの床まで来ている)タイプのトイレ(戸建住宅はほとんどこのタイプです)の場合、床まで来ている排水管とその上に設置する便器の間に床フランジという部材を設置して、床フランジの上に水漏れしないようにPシールという輪っか状の粘土のようなものを挟み込みます。
これによって排水管と便器の接地面に隙間がなくなり、水漏れや汚水の臭い漏れなどを防ぎます。
このPシールが経年劣化すると固くなって粘着力がなくなり、隙間ができてしまいます。
この隙間から水漏れしたり、場合によっては臭いが出ることがあります。
2ですが長期間使っていないトイレでよくあります。
しばらく空き家になっていた家などでは封水が蒸発してなくなっていることがあります。
そのほか、トイレ内に異物が残って詰まっている場合などにはサイフォン現象というのを起こして封水が少しづつ吸い込まれてしまって減ってしまうことがあります。
風刺画なくなったり減ったりして完全に臭いに蓋をすることができなくなると汚水の匂いがすることがあります。
トイレのカビ臭も汚水臭も何らかのトイレの不具合が原因となって発生することが多いので、長年使っているトイレは異常が見られた場合は早めに点検、修理をすることをお勧めします。