コラム

介護保険住宅改修工事について

弊社株式会社ネクストプランは水まわりの修理とリフォームの専門業者です。

ですので、介護保険での住宅改修も水まわりがメインとなります。

今回は弊社で行なっている介護保険住宅改修について書きたいと思います。

 

洋式便器への取り替え

弊社で最も多い介護保険住宅改修は、和式トイレから洋式トイレへの工事です。

和式トイレには床に階段のような段差があるタイプと、床がフラットなものがありますが、どちらも介護保険住宅改修の対象工事です。

要介護認定を受けているご高齢の方にとって和式トイレは用をたすためにしゃがむ必要があり、足腰への負担が大きくトイレに行くのも大変です。

このような身体への負担を軽減するために座って用を足せる洋式トイレへと交換します。

 

洋式便器への取り替え工事の流れ
 
解体

まずは壁についている隅付タンク(角にある三角のタンクです。)や止水栓、給水管や戦場感などを取り外します。

それから便器を取り外すのですが、通常和式トイレは床に便器の下半分が埋まっているため、便器を壊して取り外す必要があります。

これに併せて洋式トイレが設置できるように段差のないフラットな状態にします。

元々の床の作りによって工事費用も変わってきます。

フラットな床よりも段差のある床の方が工事費用がかかる場合が多いです。

戸建ての場合は木材で床組みをしてセメントを塗りタイルが貼られています。

床下は空洞になっています。

年数がたったこういった床はタイルとセメントを解体してみると、その下の木材(根太など)が腐っていることが多く見られます。

 

壁についてはお客様の好みや予算で様々です。

段差のあった部分のみ補修することもあれば(これが一番費用が抑えられます。)、腰のあたりまで新しくする場合、壁全面を新しくする場合など様々です。

どのようにするにしても施工部分の壁を解体します。

和式トイレ

和式トイレ解体

 

床組み

解体が終わったら新しいフラットな床を作るための床組みをします。

セメントの下の木材の部分が腐っていた場合(多くの場合がこの状態です。)はそこから新しく作り直します。

この時に床下の排水管や給水管などの施工も行います。

床の仕上げはお客様の好みでフローリングやクッションフロアなど様々です。

最近ではトイレ専用の消臭抗菌効果のある床材などもあります。

床が仕上がったら今度は壁です。

こちらも好みやご予算でいろいろです。

手すりなどを取り付ける場合は丈夫な壁にしたり、下地補強をしたりします。

これで新しいトイレの床とか絵の完成です。

 

設備機器設置

床と壁が仕上がり、給排水工事が終わればいよいよ設備機器の設置です。

ここでいう設備機器とは洋式便器・タンク・便座・ペーパーホルダー・タオル掛け・手すり・収納棚などです。

これらすべての取り付けが終わると洋式便器への取り替え工事の完了です。

木造一軒家の場合ですと工事期間は概ね1日です。

和式トイレ 洋式トイレ 工事

 

費用は?

一番気になる費用ですが、基本的には現場によって様々なので見積もりしてみないとわかりません。

ですが大体の目安としては20万円くらいからだと思います。

介護保険の住宅改修制度を使えばお客様のご負担は1割〜3割ですので、工事代金が20万円の場合2万円〜6万円になります。

20万円を超えた部分については介護保険住宅改修の対象外となりますので、お客様の自己負担になります。

 

扉の取り替え

洋式便器への取り替え工事と合わせて行うことが多いのが扉の取り替え工事です。

これはトイレだけではありませんが、開き戸から引き戸や折れ戸、アコーディオンカーテンなどへの取り替えです。

そのほかドアノブを扱いやすいものに交換することなども含まれます。

弊社の場合は扉の取り替え単体ではなくトイレの洋式便器への取り替え工事と合わせて施工することが多いです。

 

段差の解消・床材の変更

従来の日本家屋にはいたるところに段差があります。

元気な頃は気にならなかったわずかな段差でもご高齢になると躓いてしまって危ないことがよくあります。

この段差の解消工事も介護保険住宅改修の対象工事です。

弊社で多いのは浴室の段差の解消です。

在来の浴室(床や壁がタイル仕上げの浴室。)では多くの場合入り口に段差が設けられています。

これを解消しさらに床材を滑りにくく怪我をしにくいものに変えるのに多くの場合ユニットバスへのリフォームを行います。

浴室リフォームはトイレリフォームよりも高額になるため、ある程度の自己負担が必要になりますが、近年増えているヒートショック現象の防止などにもなるのでオススメです。

 

手すりの取り付け

様々なところに手すりをつけることによって歩行や移動が楽になります。

弊社で行う手すりの取り付けで多いのはトイレや浴室などの水まわりですので、他の工事を行う際に合わせて施工することが多いのですが、馴染みのお客様から廊下や通路などへの手すりの取り付けをご依頼いただくこともあります。

そういった場合は弊社がいつもお願いしている大工さんと同行して施工しています。

 

以上のように弊社でも色々な介護保険住宅改修工事を行なっています。

これまでに一番嬉しかったのは、お身体の具合が悪くなり一時的に施設に入所していたおじいちゃんがいらっしゃったのですが、娘さんからのご依頼でトイレの住宅改修を行ったところ家に戻られてからとても喜んでくださり、みるみる元気になって自分で色々できるようになりましたと聞いた時です。

若くて元気な頃はなんとも思わなかったちょっとしたことが、加齢とともに大変になってきます。

でもしんどくてもやっぱり我が家が一番という方も少なくありません。

こういった方達のために介護保険住宅改修制度を利用して、皆さんが快適に生活できる住まいづくりに協力できればと思っています。

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