蛇口についての基礎知識 | トレビア的知識
ふと思ったのですが、「蛇口」ってなんで蛇口って言うのでしょうか?
台所の蛇口もお風呂の蛇口も洗面台の蛇口も庭の蛇口もどの蛇口を見ても蛇の口っていうイメージではありません。
どちらかというと象の鼻とかバクの口との方がしっくりくる気がします。
ちょっと調べてみたいと思います。
蛇口の語源
蛇口にもきっとこの単語ができることになった語源があるんだと思い調べてみました。
蛇口の語源は日本で近代水道が導入された初期の頃に道路の脇に建てられた公共の水のみ用の水栓(共用栓)のデザインに蛇が用いられていたことに由来するそうです。
1887年に横浜で日本初の近代水道が始まったようです。
当時はイギリスから輸入した共用栓にヨーロッパでは水の神とされる獅子の頭部がデザインされていたようで
その後、日本製の共用栓を製作するときに獅子ではなく龍を用い「龍頭(竜頭)」(りゅうず)と呼ばれたそうです。
その後その名称は空想上の動物である龍の元になった蛇に因んで共用栓のことを「蛇体鉄柱式共用栓」と呼ばれるようになりました。
これを経てやがて蛇口と呼ばれるようになったそうです。
ちなみに蛇口のことをカランとも言います。
このカランの語源はオランダ語で「鶴」を意味するkraanから来ているそうです。
こちらの方が蛇口よりもイメージしやすいですね。
蛇口の水のでるスパウトという部分の長い単水栓などは鶴のイメージに近いように思います。
他にもスパウトら逆Uの字の形をした単水栓のことを「ツル首」とか「スワン」とか言ったりしますが、これらはやはりその見た目のイメージから想像しやすい名前ですね。
また、蛇口のことを水栓とも言いますがこれはどちらもほとんど同じ意味で使われていると思います。
バルブ式水栓(バルブ式蛇口)とレバー式水栓(レバー式蛇口)
蛇口はその操作方法によって大きく二種類に分けられます。
ハンドル(バルブ)を回してお水の出し止めをするのがバルブ式水栓。
レバーを上出させてお水の出し止めをするのがレバー式水栓です。
そのほか赤外線センサーで動作する自動水栓などもあります。
今では主流となったレバー式水栓ですが最近のものは全て上げ吐水だと思います。
元々は下げ吐水でした。
下げ吐水から上げ吐水にかわった理由については諸説あります。
最も有名なのは阪神淡路大震災時、落下物がレバーに当たって水がでっぱなしになり貴重な水が無駄になってしまったという教訓から上下が逆になったという説です。
私もこの説だと思っていました。
その他、欧米で上げ吐水が圧倒的に多く普及しているのでそれに合わせたという説もあります。
今回は蛇口の水漏れ修理や蛇口交換といった水回りのトラブルにはあまり関係ない話題となってしまいましたが、こう言ったお話もたまにはいいかなと思っています。
本当にニッチな知識ですがどこかで雑談の時などにお役に立てれば嬉しいです。