従来型ガス給湯器とエコジョーズ | その違いとは
前回は電気温水器とエコキュートについて書きましたが、ではガスを燃料とする給湯設備ではどうでしょうか?
ガス給湯器にもエコジョーズというものがあります。
今回はこのエコジョーズについて書いてみようと思います。
従来のガス給湯器とエコジョーズ
従来のガス給湯器では使用するガスに対する給湯熱効率が約80%程度でしたが、エコジョーズはこれまで捨てられていた排気熱を再利用することでこの給湯熱効率を約95%まで上昇させたものです。
これまで捨てられていた排気熱を再利用することで、これまでよりも少ないガス燃料でお湯を沸かすことができるんですね。
ガス給湯器の主要メーカーというと、リンナイ、ノーリツ、パロマ、パーパスなどがありますが、中でもリンナイとノーリツの二社が国内シェア40%程度づつで二強、残りをその他メーカーで占めているといった具合です。
各メーカーともに近年はよりエコジョーズを前面に出して売り出しているようです。
従来のガス給湯器よりもエコジョーズが優れている点は
- ガス料金の節約(同じ量のお湯を沸かすのに使うガス燃料が少ないのでガス代が節約できます。)
- 環境性(CO2排出量の削減)
の二点です。
では従来のガス給湯器に劣っている点はというと
- 初期費用がかかる(商品代金が従来のガス給湯器よりも高い)
- ドレン配管が必要(燃焼中に強酸性水が発生するのでこれを中和し中性にして水が排水されるため、専用の排水配管が必要)
の二点だと思います。
電気温水器の場合と同様にガス給湯器でもやはり従来型とエコジョーズのどちらがお得なのかという点が一番皆さんが気になるところだと思います。
これも電気の場合と同様に一概には言えません。
また、ガスの場合は都市ガスかプロパンガスかでも変わってきます。
一般的に都市ガスよりもプロパンガスの方が燃料代は高くなっています。
ご家族の人数や家族構成などによって、ガスの使用量が違いますがプロパンガスをご使用のご家庭であればガス燃料代といったランニンングコストでエコジョーズで余分にかかる初期費用をまかなってもお得になることが多いです。
ガス給湯器の耐用年数は概ね10年〜15年くらいと言われますが、10年で交換となるか15年で交換となるかによっても大きく変わってきます。
料金以外の利点に目を向けるとCO2排出量が約15%削減されると言われています。
これは長い目で見て将来の地球環境に配慮するといった点で大きな魅力といえます。
ちょっと壮大な話になりますが、私たちの子供や孫の世代に美しい地球をなるべくいい環境のままで引き継ぐためにもこの利点にも注目したいところです。