蛇口について | 単水栓について
最もシンプルな蛇口で昔からよくある蛇口が単水栓です。
お水かお湯のどちらか一方だけを吐水・止水するための蛇口で、一般的にハンドルを回して操作します。最近ではセンサー式などのものもあります。
よく蛇口が水漏れすると「パッキン交換が必要」って言いますが、まさにこの単水栓がこのタイプです。
ですがシンプルなつくりの単水栓にもパッキンと呼ばれるものが2〜3種類くらいあり、各々で形も働きも違います。
単水栓の構造
お庭の水栓柱などによくついているタイプの蛇口です。
この中にも「コマパッキン(ケレップ)」「三角パッキン」「Uパッキン」と三種類のパッキンがあります。
それぞれの働きは
「コマパッキン(ケレップ)」
お水やお湯の吐水・止水を行うパッキンです。ハンドルを回すとスピンドルという部品が上下し、コマパッキンを動かし吐水・止水を行います。
「三角パッキン」
本体とハンドル部分のつなぎ目からの水漏れを防ぐパッキンです。
三角錐のような形をしているため三角パッキンといいます。
「Uパッキン」
スパウト(吐水部)という部品と本体のつなぎ部分からの水漏れを防ぐパッキンです。
円形で切断面がUの字のような形をしているためUパッキンといいます。
この中で蛇口を閉めてもポタポタ水漏れする(水が止まらない)というときに交換が必要なパッキンはコマパッキンです。
コマパッキンは概ね4〜5年も使っていると少しづつ磨耗したり溶けたりしてしまいます。
コマパッキンが劣化すると蛇口を閉めても水が止まらなくなりますので早めの交換がオススメです。
コマパッキンの交換は誰がするの?
では、コマパッキンの交換は誰が作業してもいいのでしょうか?
上水道は各市町村の水道局や水道課などが管理、管轄しています。
ご家庭の蛇口やトイレなどの水まわりも市町村の持ち物である水道本管に繋がって、そこからお水を引いています。(井戸水使用の場合は異なります。)
ですので、それらの維持管理についても様々な決まりがあります。
蛇口などの水まわりの器具のことを「給水装置」といいます。
給水装置の修理や交換などは基本的には各市町村の指定業者や給水装置工事主任技術者の資格保持者が行うように決められているところがほとんどです。
そういった決まりごとについての説明文で「軽微なものを除く」という文言がよくあります。
これは「軽微なものは指定業者や給水装置工事主任技術者でなくても修理などしてもいいですよ。」という意味合いですが、この「軽微なもの」が何を指すのかが市町村によって違ったりします。
ですがほとんどのところで「軽微なもの」=「蛇口のパッキン』のように感じます。
「蛇口のパッキン交換くらいならば、ご自分でやってもいいですよ。」って感じだと思いますが、これについては詳しくはお住いの地域の水道事業者(水道局や役所の水道課など)にご確認ください。
コマパッキンの交換方法
次にコマパッキンの交換方法をご紹介しますので、ご自分で作業してみようと思われる方は参考にしてみてください。
手順は以下のようになります。
①水道メータのところにある止水栓を閉めてお水を止める。
②蛇口を開けてお水が止まっていることを確認する。
(この時、蛇口や水道管内の残り水が出ますので、水が自然に出なくなるまでハンドル を開けておく。)
③蛇口の下のキャップナットをモンキーなどで緩める。
④キャップナットが完全に緩んだらハンドルを回してスピンドルを外す。
⑤本体内部にコマパッキンが見えるのでラジオペンチなどでつまんで出す。
⑥新しいコマパッキンをラジオペンチなどで本体内部に入れる。
⑦ハンドルを回してスピンドルを元に戻す。
⑧キャップナットをモンキーなどで締める。
⑨水道メーターの止水栓を開ける。
⑩蛇口を開けて蛇口や水道管内のエアーを抜きます。
これでパッキン交換は完了です。
コマパッキンを交換しても水漏れが直らないときは他の部品の痛みなどが原因かもしれません。
水の止まりが悪くなってもコマパッキンの交換をせずに辛抱してギューッと力を入れてハンドルを閉めて使い続けている方がいらっしゃいますが、これは蛇口を傷める原因ですのであまり辛抱せずになるべく早めに相談してください。
最近の変わった単水栓
昔からあるシンプルな単水栓ですが、最近では色々と変わった面白いものも出ています。
それをちょっと紹介してみます。
KAKUDAI
お殿様のような蛇口です。
三種類の目シールがついてきます。
お好きな目シールを貼って表情を変えられます。
KAKUDAI
おでんの串の部分から下に向けて吐水します。
KAKUDAI
みかんの葉っぱの部分がハンドルになっています。
KAKUDAI
センサー式の単水栓です。
KAKUDAI
ホース接続用蛇口です。
ホースの先を誰かが踏んで蛇口が膨らんだようになっています(笑)。
KAKUDAI
筋肉隆々の蛇口です。
キレッキレです。
KAKUDAI
消化器型の蛇口です。
KAKUDAI
蛇口の根本とと遂行が逆になっています。
KAKUDAI
可愛いあひるさんの蛇口です。
お子さんに喜ばれそうです。
これらは全てKAKUDAIというメーカーさんが出されている変わり種単水栓です。
この他にもいろんな面白い蛇口やおしゃれな蛇口も出されているので興味のある方はKAKUDAIさんのホームページを探してみてください。
そのほかのメーカーさんからもいろんな単水栓が出ています。
昔からある最もシンプルな蛇口の単水栓ですが、こうしてみると結構奥が深いものです。
今回はそんな単水栓の色々について、ご紹介させていただきました。