トイレについて | トイレのタンク内構造と寿命について
トイレについて第二回の今回は水洗トイレで一番ポピュラーな密結ロータンク式トイレの構造についてです。
ロータンク式トイレの仕組みは簡単に言うと水道のお水がタンクにたまって、レバーを操作すると流れる。こんな感じです。
では実際にタンクの構造はどうなっているのでしょうか?
タンク内の構造
ざっとこんな感じです。
最近のものやメーカーによって多少作りは違いますが、基本形はこんな感じです。
①止水栓
トイレの元栓です。水漏れがある場合や水が流れっぱなしになった時はここを閉めてトイレのお水を止めます。
②給水管
止水栓とタンクをつなぐパイプです。
③ボールタップ
タンクに一定量のお水をため、たまるとお水を止めるための部品です。
④オーバーフロー管
ボールタップの故障などにより、タンクにたまるお水が一定量になっても止まらないときにタンクから溢れないように余分なお水を便器へ流すための部品です。
⑤フロートバルブ
タンクの蓋のような部品で、レバーを操作すると鎖が引っ張られてフロートバルブが上昇してタンクのお水を便器へ流します。
⑥レバーハンドル
トイレを流すときに操作するレバーです。
⑦手洗い管
タンクのお水を流したときに、手を洗うためのお水が出てくるタンク蓋部分にある部品です。
こういった様々な部品に各々の役割があって水洗トイレが機能しています。
トイレの水漏れトラブル
皆さんがきになるのはトイレの水漏れなどのトラブルがなぜ起こるのかではないでしょうか?
便器にチョロチョロお水が流れ続けている。
手洗い管からお水が出続けている。
止水栓や給水管からポタポタ水漏れしている。
レバーハンドルを動かしてもお水が流れない。
大量のお水が便器に流れ続けている。
などなど・・・
私たちは修理の専門家なので、毎日たくさんのお宅でこういったトラブルをお見かけします。
初めて水漏れを体験したお客様の中には
「トイレは一生このまま使えると思っていた。」
って言う方もいらっしゃいます。
どこのメーカーさんに聞いてみてもトイレのタンク内外の部品は、概ね10年くらいで寿命がくるので交換修理が必要なようです。
もっとも多い水漏れトラブルはタンクから便器にチョロチョロと少量のお水が流れ続けていると言うものです。
この現象の原因で多いのは、ボールタップやフロートバルブの経年劣化です。
最初はよくみないとわからないくらいの少量の水漏れから始まり、だんだんと水漏れの量が増えていきます。
また、トイレって用を足して流すと水が止まるまで待たずに出てしまうので、水漏れに気付きにくいんですね。
自分では気付かずに水道局の検針員さんに
「水漏れしていませんか?」
って言われて初めて気付くなんてこともよくあります。
他にもものすごい勢いでお水が便器に流れ続けるトラブルもあります。
この場合の原因で多いのがオーバーフロー管が根元で折れてしまう故障です。
オーバーフロー管はプラスチック製のものが多いので、経年劣化するとポキっと折れてしまいます。
あとたまにあるのが、ブルーレットなどの固形のトイレ洗浄剤をタンクの中に入れていた場合に、それがフロートバルブの下に挟まっていることです。
お水が大量に流れ続けてしまうと慌ててしまいますが、そういう時は落ち着いて止水栓を閉めてお水を止めてください。
この止水栓ですが、普段皆さんが触ることはあまりないと思います。
手で操作できるハンドルがついたタイプと、マイナスドライバーなどで操作するタイプがありますが、どちらも長期間触らずにいると錆びついて動かなくなっていることがあります。
いざという時のために一度ご自宅の止水栓が正常に動くか確認してみるのもいいですね。
他にも色々とトイレの水漏れトラブルはあります。
各々のトラブルにそれぞれ原因があります。
ある程度使用年数が経過してきたら、心づもりをしておくといいですね。